税務調査の結果、申告内容に誤りが発見された場合、追徴課税が行われることがあります。追徴課税にはいくつかの種類があり、それぞれ計算方法や税率が異なります。本記事では、追徴課税の仕組みについて詳しくご説明いたします。
追徴課税は大きく分けて「本税」「延滞税」「加算税」の3つの要素から構成されます。本税は本来納付すべきであった税額と既に納付した税額の差額です。延滞税は納期限から実際の納付までの期間に応じて課される利息的な税金です。加算税は申告や納税に関する義務違反に対するペナルティです。
延滞税の計算は複雑ですが、基本的な仕組みをご説明いたします。延滞税は納期限の翌日から完納日までの期間に応じて課されます。税率は年によって変動しますが、令和4年以降は年率2.4%(納期限から2か月以内)と年率8.7%(2か月経過後)となっています。ただし、修正申告の場合は納期限から1年経過後に年率8.7%が適用されます。
加算税には「過少申告加算税」「無申告加算税」「重加算税」があります。過少申告加算税は期限内に申告を行ったものの、申告税額が過少であった場合に課されます。税率は原則として増差税額の10%ですが、期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分については15%となります。
無申告加算税は申告期限までに申告を行わなかった場合に課されます。税率は納付すべき税額の15%が基本ですが、50万円を超える部分については20%となります。ただし、税務調査の事前通知前に自主的に申告した場合は5%に軽減されます。
重加算税は最も重いペナルティで、仮装隠蔽行為があった場合に課されます。過少申告の場合は35%、無申告の場合は40%という高い税率が適用されます。仮装隠蔽行為とは、意図的に事実を隠したり、架空の取引を計上したりする行為のことです。単純な計算ミスや解釈の相違では適用されません。
追徴課税を軽減する方法もございます。調査前の自主的な修正申告では加算税が軽減されます。過少申告加算税の場合、自主修正であれば加算税は課されません。また、正当な理由がある場合は加算税が免除されることもあります。税制改正による取扱いの変更や、災害等の特殊事情がこれに該当します。
計算例をご紹介いたします。例えば、本税100万円の追徴があり、納期限から6か月後に納付した場合を考えてみましょう。延滞税は2か月までが年率2.4%、4か月分が年率8.7%で計算されます。過少申告加算税は10万円(100万円×10%)となります。総額では約113万円の追徴となります。
追徴課税の負担を最小限に抑えるためには、日頃からの適正な申告と、問題が発見された場合の迅速な対応が重要です。また、税理士などの専門家と連携し、適切な税務処理を行うことで、追徴リスクを軽減することができます。不明な点があれば、遠慮なく専門家に相談されることをお勧めいたします。